赤ちゃんをお迎えしたいひとへ

元不妊治療クリニックで勤務していました。

雑談〜患者様対応の反省〜





こんにちわ。更新が遅れてすみませんm(_ _)m


先日息子がはじめてのお誕生日だったので
なかなかバタバタと忙しく更新できませんでした…



今回はタイトル通りただの雑談なので興味のない方
は飛ばしちゃってください(笑)




わたしが不妊クリニックに勤めていた時のお話しと反省なんですが


勤務していたクリニックは不妊治療がメインですが、一応婦人科もしていたので腟部エコーも腹部エコーも4Dエコーも設備されていて

わたしが息子を授かり、初産は予定日から遅くなる事が多いと聞き出産予定日の2ヶ月前まで
なにかあってもすぐ診てもらえるしスタッフも少数体制なので

通勤に片道約1時間かけて早い時は朝7時半から
終わりは遅いと21時頃までなかなかキツかったですが
バリバリ働いていました。(その後結局予定日より1ヶ月早く出産しました(笑))


妊娠初期は全然大丈夫だったんですが
やはり6.7ヶ月頃にはかなりお腹が膨らんできて(産前には体重が約20キロ増えました(笑))
誰が見ても妊婦だとわかるようになったんですが


やはりデリケートな診療科なので患者様もピリピリしていたり精神的に弱っている方が多数いらっしゃるなか

わたしのような存在は、目に毒でした。


モチロン祝福してくれる方もたくさんいらっしゃいましたし、

『ご利益ありそうだねー!』って笑いながらさすってくれる方もいらっしゃいました!


不妊クリニックは朝が一番患者様が沢山ご来院されるのでスタッフみんな忙しくしていたので対応に協力し合っていたのですが



人工授精・体外受精後の妊娠判定の結果を聞いて落胆される患者様


流産されてしまった患者様


そんな患者様のご対応は避けるようにしていたのですがどうしても人出不足の時は対応せざるを得ない時があり


そんな時は決まって皆さまわたしをみて涙を流されていました。


その姿を見るのは本当にわたし自身も辛く涙した事もありました。


わたしを見て涙を流されることが辛いのではなく


どうしてこんなに努力しているのにコウノトリは赤ちゃんを運んできてくれないのだろう?なにがいけないのだろう?


そしてなにも患者様に声を掛けることが出来ない自分に悲しくなりました。



今でも後悔と反省をしています。


あの時わたしはどう対応したり声をかけたら良かったのだろう?

もっとはやく退社するべきだったのかな?



もう過ぎたことなので仕方ないのですが、
毎日のようにお忙しい中時間をつくってご来院されて
痛い検査やオペ、薬の副作用に耐えている患者様の努力を
ぶっちゃけご主人様達より1番身近に見ているので


あまり感情的になってはキリがないしわたし自身が患者様に笑顔で対応出来なくなってはいけないとわかってはいるものの妊娠に至らなかった結果やカルテを見ると
本当に悲しいです。


もし、あの頃に戻っても今でも正直自分がどう患者様に行動するのが正解なのかわかりません。


難しいですね、本当に。しかしそれもまたわたしの貴重な経験のひとつでした。



それとは逆にもう1つ反省した出来事があります。



患者様の妊娠判定の日にカルテを見ると+になっていた方がいて(※+とは妊娠陽性のことです)


新人時代にわたしも嬉しくってつい患者様に


『おめでとうございます!良かったですね!』とお声がけをした事がありました。


患者様がお帰りになった後、1番怖いけど1番信頼していた先輩にめちゃくちゃ叱られました。


『ぷに子ちゃん、患者様におめでとうって簡単にぜったい言っちゃダメ。特に受付付近なんてもってのほか。どうしてかわかる??』


当時まだ専門学校在学中(早期出勤制度で勤務中)だったわたしには?しかありませんでした。


その時先輩に言われたのが


『あのね、まだ入ったばかりでわからなくて当たり前だから仕方なかったんだけど、今日陽性だったとしても次に来院して診察したら流産している事がよくあるの。
ウチは不妊治療のクリニックだから妊娠が難しい人もいれば、妊娠出来るけど流産しやすい人も沢山いるから
おめでとうって言うのはクリニックを卒業(産婦人科へ転院)の時。でもおめでとうって受付で言うと
待ち合いにいる治療中の他の患者様の耳に入る可能性も高い。そうなるとその患者様はどう?
ただでさえデリケートなのに自分はまだ妊娠出来ない
って焦燥感に襲われたり、病んでしまう方もいるかもしれないでしょ?
貴方の親身で優しいトコロはとても魅力的で大事にしてほしいから間違いではないの。
だから、言うならコッソリ。あと、おめでとうより、お身体お大事になさって下さいの方がいいかな。
卒業しても、転院先で流産される方もいるから言葉遣いや行動にはくれぐれも慎重にしてね』


これを聞いた時本当に自分の軽率さや未熟さが恥ずかしくなりました。

そして社会人としての自覚や責任を実感しました。


その先輩は最後までわたしを一人前に教育してくれて今でも感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。


不妊クリニックに限らずさまざまなスタッフがいます。

だめだめな人や冷たい塩対応な人がどうしても目につきがちですが

必ずステキな方もいらっしゃいます。そんな人はぜったい親身に寄り添ってくれますので

たまには肩の荷を降ろすためにもお姑さんからのプレッシャーやパートナーへの不満や悩み、治療に対する不安などを相談してみてください(^^)


解決は難しいかもしれませんが、女性は話を聞いてほしい生き物なので少し気持ちが楽になるかもしれません(^ω^)


メンタルを強く持つのが大事です!!!



長々と思い出話?をしてしまいましたが
次回はきちんと不妊治療についてのお話をしますね;



お付き合い頂きありがとうございました!





受診前の準備〜血液検査〜




これから不妊治療をお考えの方への受診前の準備
についてさらに解説していきますね。



2.基礎体温のデータ、もし何か血液検査等検査を受けた事があったならその結果(献血カードも)、お薬を服用中であればお薬手帳を持参


についてご説明しますね。


基礎体温に関しては前回お伝えしましたが排卵周期を把握するために持参して頂いてます。


あと、検査データについてですが
会社で受けた健康診断、人間ドック等なんでもいいです。そこにお子様を授かるヒントが隠されているかもしれませんので


1番わたし的に重要なのが血液検査のデータです。

実は不妊治療で2番目に行う検査がホルモン値を調べる血液検査なんです。(※1番目に行う検査についてはまた詳しくお話しします)

なにを調べるのかはクリニックによって異なるかと思いますが


LH:黄体化ホルモン 
↪︎脳(下垂体)から分泌されて卵胞を発育させ排卵を促す作用を持つホルモンです。
排卵障害の程度や卵巣予備能(老化の程度)を評価する重要な項目です。


FSH:卵胞刺激ホルモン
↪︎上記参照

PRL(プロラクチン):乳腺刺激ホルモン
↪︎脳(下垂体)から分泌され、乳汁分泌を促す作用を持つホルモンです。産後の授乳に必要です。
妊娠すれば上昇しますが妊娠と関係なく高値である場合、月経不順、不妊症や流産の原因となることがあります。まれに脳下垂体腫瘍が存在する場合もあります。


TSH:甲状腺刺激ホルモン
↪︎脳(下垂体)から分泌され、甲状腺を刺激し甲状腺ホルモンを分泌させる作用を持つホルモンです。女性の数%の方に甲状腺機能の異常が見つかります。甲状腺機能に異常がある場合には不妊症や流産の原因となることがあります。TSHの上昇は甲状腺ホルモンの低下(甲状腺機能低下症、橋本病)を意味し、TSHの低下は甲状腺ホルモンの上昇(甲状腺機能亢進症、バセドウ氏病)を意味します。


エストロゲン(卵胞ホルモン、女性ホルモン)
↪︎卵巣にある卵胞からその発育に伴って分泌されるホルモンです。子宮の内膜を厚くし着床に備えます。月経時の基礎値については低すぎても高すぎても卵巣機能の低下が疑われます。


プロゲステロン(黄体ホルモン)
↪︎排卵後の卵胞に形成された黄体より分泌され妊娠を維持します。
低いと不妊や流産の原因となります。


ミュラー管ホルモン(AMH)
↪︎いわゆる卵巣年齢を調べる検査です。卵巣に残っている卵子の数を反映します。この数値が年齢平均値に比べて低い場合は体質的に元々少ないか、卵巣の老化が早いことが考えられます。


抗核抗体
↪︎免疫病の有無を調べます。免疫病は不妊症(受精障害)や流産の原因となることがあります。


精子抗体
↪︎精子を不動化させてしまう抗体です。


風疹抗体
↪︎風疹に対する抗体の有無を調べます。妊娠初期に風疹にかかると、胎児に先天性風疹症候群(難聴、白内障、心臓病)が発症する可能性があります。



ざっくりとゆうとこの辺りですかね。任意になるかと思いますが、献血カードがない方は血液型も調べます。


しかもこれ実は項目によって採血(血液検査)する周期が決まっているんです。

受診した際にスケジュールの説明があると思うのでざっくりですが
月経中にする検査や、月経中以外でする項目があります。



そして1番気になるかと思います、


金額なのですが、、、予想通りかなり高額です。


一部保険適用の項目もあるのですが、
ほぼ自費です。


みなさん、クリニックで自費の意味わかりますか?


自費とゆうことは自由診療なので要は歯列矯正や美容整形などと同じようなもので

こうゆうのってどこも価格がバラバラですよね?


そう、クリニックが価格を決めるのでそれぞれクリニックによって金額に差があるかと思います。


ちなみにうちの院長はかなり良心的な価格で
かつ、結構な項目を保険適用に出来る限りはしていました。


大体3万〜5万はかかると頭に入れておきましょう。


きっとこのホルモン検査が不妊治療を始める方の1番最初の金銭的な壁だと思います。


しかし、もし一年以内に血液検査をしたことがありましたら必ずデータを持参しましょう!


省ける検査があるかもしれません!


しかし大事なのは1年以内とゆう事。

基本的に血液検査データの有効期限?は1年なんです。なので、1年後もしまだクリニックを卒業出来なかった場合はやり直しの可能性が高いことも


頭に入れておきましょう_φ(・_・



お薬手帳を持参とゆうのは、もしなにかお薬のアレルギーや服用中のお薬があった場合
医師や看護師が把握するために持参しておいた方が良いでしょう!




ざっくりとご説明しましたがいつもは直接患者様とマンツーマンでお話ししていたので
なかなか文字にするのは難しいですね_:(´ཀ`」 ∠):


少しずつの更新で申し訳ないですが
お付き合い頂きありがとうございます!


次回も受診前の準備についてご説明しますね






不妊治療クリニック受診前の準備〜基礎体温〜

 

前回記事でお伝えした、

これから不妊治療をお考えの方への受診前の準備
について解説していきますね。

 

まず

1,基礎体温をつけて頂く


これはもうお子様希望の方たちには今後頑張って頂く1番大切なことですね。

基礎体温とは毎日朝一番(可能な限り同時刻)に専用の基礎体温計で舌で体温を測るとゆう作業です。

 

 

基礎体温計に関しましてはお近くのドラッグストアでご購入頂けます。(最近では手書きで表を記入できる基礎体温表も売っています)

 


どうして毎日、それも同じ時間でなくてはいけないか

それは排卵周期をきちんと把握して頂くためです。

 

時間がバラバラだと体を動かしたり飲食をしたりして身体のコンディションが変わるので正確なデータとは言えません。

 


そして意外と知られていないのが、毎月きちんと生理が来ているのに無排卵の方がいるとゆうことです。


排卵とは排卵つまり赤ちゃんのもとが排出されておらず性交渉をもっても妊娠に至らないとゆうことです。

 

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こちらは分かりやすい一般的な基礎体温のデータです。

見てわかるように台形のような上下の波がありますね


不妊治療時は月経スタートを1日目と考えますので
もちろん個人差はありますが大体12〜14日目に基礎体温がぐっと下がる時期があります。


これがいわゆる排卵日です。

 

排卵日に性交渉を持つよりも、排卵日1.2日前に性交渉を持つ方が妊娠率は高いです。精子卵子に届き受精まで時間がかかるからです

 


しかし一方で無排卵の方はこの波がなく、グラフがほぼ平行になっています。↓

 

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それと体温がガタガタの方もいます。↓

 

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私たちは患者様から受診の際は毎回基礎体温表をお預かりして確認させて頂いていました。

 


このように排卵周期が目に見えてすぐ把握出来るからです。

 

 

もちろん私たち医療従事者の把握も大切ですが
なにより1番は患者様ご自身で把握して頂けるので
毎日お仕事や家事などでご多忙な中で面倒だと思いますが非常に大切な作業です。

 


かと言って基礎体温を測らなくちゃ!


って神経質になりすぎて返って基礎体温を付ける事にストレスが溜まってしまう方もいらっしゃいました。


とてもデリケートな環境や心境だと医療従事者はみんな理解していますので
くれぐれも無理はしないでくださいね(^^)

 


なかには口うるさく指示をするクリニックもあるかと思います
そんな時はご自身にあったクリニックをもう一度探してみるのも大切だとわたしは思います。

 


ぶっちゃけると、婦人科や不妊治療のクリニックは本当に当たり外れがあります(笑)

 


長いお付き合いになる方もいると思いますので
クリニック選びは妥協しない事をオススメします

 

 

まだクリニックへは行かないで頑張ってみようって

お考えの方はまずは基礎体温をつけてみるところから始めてみてください(^ω^)

 

 

イマイチ排卵しているかわからないなって人は最近排卵チェッカー(通称LH)もドラッグストアで購入出来ますので

 

1度是非使ってみてください!

 

 

 

次回は受診前の準備その2をご説明しますね!

 

 



不妊症ってどこから?

 


皆様、だいたいどれくらい授からなかったら
いわゆる”不妊症“とされるかご存知でしょうか?

一般的には健全な性交渉があるカップルで1年授からなかったら不妊症と言われています。

1年って…短いですよねヽ( ̄д ̄;)ノ

 

 


カップルによって性交渉の頻度も違うし
妊娠のチャンスってよくよく考えると365日のうち12日しかないわけで

 

 

さらに女性は、30歳以降妊娠率が低下します。
35歳前後からは、妊娠率の低下と流産率も増加します。

 

 

でもでも!近年では草食男子や絶食男子が急増していて女性の社会進出も進んでて晩婚化が進む現代社会ですよ!?

そんななか20代で結婚ってまあまあ大変なのに

30歳から妊娠率低下って…

 


本当に妊娠するのってかなーり難しい!!

 

 

こうゆうことを考えると本当に赤ちゃんを
授かるって奇跡なんだなって思います。

 


さっき少し触れましたが晩婚化が進んでいる日本ですが、

実際わたしが不妊クリニックで働いていて
びっくりした事があります。それは

 

患者様が若い方がおおい!

 

 

※もちろん若い方だけではありませんよ!

わたしの勝手なイメージではやはり30代後半〜の方が大半なのかな?って思っていたので衝撃でした。

 


近年は芸能人のカミングアウトやドラマなどでも取り上げられて敷居が低くなったのか

私がいたクリニックには女医もいて、院長も優しいからかもわかりませんが
カルテを見ていると平成生まれの方が沢山いて

 

 

え、、、もう不妊治療するの?って正直思ってました。

 

ぶっちゃけ初診の人も一体なにをしたらいいか
わからないままきている人が大半でしたね(笑)


そんな人からの問い合わせの電話も大量でした

 

その時私がいつも患者様にお伝えしていたのが


1,まずはお子様を希望した日から基礎体温をつけて頂く

2,基礎体温のデータ、もし何か血液検査等検査を受けた事があったならその結果(献血カードも)、お薬を服用中であればお薬手帳を持参

3,受診前の朝もしくは前夜に性交渉をもつ

4,午前中に受診


どうゆうことかは
次の記事でひとつひとつ解説していきますね。


今回はとりあえずここまでで(^^)

 

ごあいさつ

 

 


はじめまして。ぷに子と申します

 

 

軽く自己紹介をさせて頂きます。

わたしは新卒からすこしの間ですが

不妊治療専門クリニックで働いていました。


そこで未熟ながらもたくさんのことを経験し、学びました。


女性の繊細さ・我慢強さ・パートナーとの関係

生命の誕生の偉大さ、大切さを痛感しました。


それに加えていままでどれだけ自分が今の事だけを考え能天気に過ごしていたか

人により添えていなかったか

なんでも簡単に考えすぎていたことを痛感しました。

 


ほんとうに貴重な経験をさせて頂きました。

大袈裟かもしれませんがこの経験は財産であると思っているくらいです!

 


クリニックで学んだことをブログに書いて
妊活中のお子様をご希望されている方々
これから不妊治療をご予定の方々に
簡単ではありますがわたしの現場で学んだ知識を

お伝えできたらなと思います。

 


たまにちょくちょく箸休めに思い出話や

私生活の出来事もまぜつつ更新していきますがお付き合いのほど
よろしくお願い致します( ´⚰︎` )